突然ですが、日常には様々な「サイン」が存在しています。お腹が減ってグゥ~っと鳴る、乾燥して目がシバシバする、咳が出る、など。肩こり・腰痛・頭痛などもそうですよね。これらの「サイン」は、そのまま放っておいても当然いいことはありません。
「手足のしびれ」もしかり。しびれ方やしびれる場所、またいつしびれるかによってもその意味合いが異なってくるので、放置しておけない「病気の重要なサイン」であると言えます。今回は「手足のしびれ」についてフォーカスしてみます。
しびれの原因
ひとことで「しびれ」と言っても、それが正座をした後のようなしびれや寒い日に手がかじかむようなしびれだったり、感覚が鈍い感じや力が入らない感じのしびれだったり、まちまちですよね。
感じ方や感じる部位から、まずはこれらのしびれが、「血流障害」によるものなのか、「神経障害」によるものなのか、はたまた脳血栓などに起因する「運動麻痺」ではないか、などの観点から区別する必要があります
以下では、まずは「神経障害」が原因で起こるしびれのうち、当院にも多くお悩みの方がいらっしゃる症状について、それぞれ要点をまとめました。
首から肩~腕~手にかけてのしびれ
- 変形性頚椎症(へんけいせいけいついしょう)
- 頚椎のクッションの役割を果たす椎間板が弾力性を失い、それを補助しようと骨が変形して突起のようなものを作る。それが神経を圧迫するという病気です。初期段階では肩こりや首の痛みが見られ、症状が進むにつれて腕がしびれてボタンなど細かい動作がしづらくなることがあります。自覚症状がない場合もあるので、早めのチェックが必要です。
- 頚椎脊柱管狭窄症(けいついせきちゅうかんきょうさくしょう)
- 脊柱管という脊髄が通っている管が、先天的にもしくは外傷で、あるいは悪姿勢や加齢によって首の部分の脊柱管が狭くなることで脊髄や神経根が圧迫され、首や腕などにしびれや痛みが見られる病気です。二の腕の外側にしびれや痛みを感じることもあります。
- 頚椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばん)
- 悪姿勢や加齢、あるいは過剰な運動負荷などによって、椎骨の間にある椎間板が飛び出して神経を圧迫する病気です。ヘルニアは腰の病気と思われがちな印象ですが、頚椎にも起こります。
- 胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
- 鎖骨と肋骨の間にある胸郭出口という隙間部分が狭くなり、隙間を通っている神経の束や血管が圧迫されて、腕を挙げる動作の際に腕~手のしびれ、指のしびれ、冷えなどが生じる病気です。
手のひらや指のしびれ
- 手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)
- 手根管とは手のひらの付け根(手首)部分のことで、中指から親指にかけて手のひら側がしびれる疾患です。手首部分の神経圧迫が原因で、長時間のパソコンなどで指を酷使する仕事の方や女性に起こりやすいものです。手首の痛みだけでなく、手のだるさや浮腫の症状が出る方もいるようです。親指と人差し指で丸を作りにくくなるようだったら要注意。
- 肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
- 手の小指がしびれる。肘の内側で神経が圧迫されて起こる。
利き手側に多い。ほっておくと、指を開いたり閉じたりしにくい、指の細かい作業がしにくい、という状態にも。
腰から足にかけてのしびれ
- 腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばん)
- 椎骨と椎骨の間にある「椎間板」。椎骨にかかる衝撃を吸収する軟骨のことです。
この中心にある、ゼリー状の髄核が、腰椎の椎間板に圧力がかかることで飛び出し、神経を圧迫することで、しびれ、痛みが起こる。 - 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
- 椎骨と椎弓の間にある細長い空洞「脊柱管」には、脊髄や馬尾(ばび)神経が通っています。
脊柱管が何らかの理由で狭くなると、これらの神経が圧迫され、しびれや痛みが発症する。これを「腰部脊柱管狭窄症」と言います。
歩き始めは無症状にもかかわらず、徐々にしびれや痛みが表れ、途中で立ち止まらないと前へは進めない「間欠跛行(かんけつはこう)」という症状が腰部脊柱管狭窄症最大の症状です。
また、この疾患は中年以降に起きることが多く、脊椎の加齢変化が関係しているともいわれています。 - 脊椎分離症(せきついぶんりしょう)・分離すべり症
- 「脊椎分離症」は脊椎の骨の一部が離れてしまうもの。
「分離すべり症」は脊椎分離症がすすみ、脊椎の位置がずれた(すべった)状態をいう。分離症は、若年層。すべり症は、年配者に多いです。成長期に激しい運動をした人、重労働をしている人に多い。 - 坐骨神経痛
- 坐骨神経痛は病名ではなく、症状名。原因は、椎間板ヘルニアや分離すべり症の場合も。また、よく似た症状で、梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)があります。おしりから足にかけて坐骨神経という太い神経が走っています。この神経のどこかの部分が、圧迫されて、痛みやしびれを引き起こします。
「血流障害」が原因で起こるしびれ
しびれで病院にかかったが、特に脳や神経に異常がなかったにも関わらず、手足にしびれを感じる場合は、血行不良が大きく影響している可能性が高くなります。
長時間、正座をした後、足がピリピリして立ち上がれなくなる。腕に体重をかけた姿勢でうたた寝し、起きたら腕がジーンとしびれていた。こうしたケースは、血管内の血流が滞り、末梢神経を圧迫することによって起こります。
手足のしびれは生活習慣によって更に悪化する事があります。
更年期やダイエット、ストレスなどでホルモンバランスの乱れが起こると、血行の流れを調節している自律神経が影響を受けます。それにより血行が悪くなり、手足のしびれを招いたり悪化させたりしてしまうのです。
血行不良によるしびれを改善するには?
- ①身体を温める
- 血行を良くするには、とにかく身体を温めてあげることです。血管は冷えると柔軟性がなくなり、余分な老廃物が溜まりやすくなります。老廃物が溜まった血管は血液の通り道が細くなってしまい、その結果、血行不良になってしまうのです。
- ②ビタミンEを摂る
- 血行を良くするには、とにかく身体を温めてあげることです。血管は冷えると柔軟性がなくなり、余分な老廃物が溜まりやすくなります。老廃物が溜まった血管は血液の通り道が細くなってしまい、その結果、血行不良になってしまうのです。
特に血行不良が原因で引き起こされる冷え性や肩こりで悩んでいる人はビタミンE不足な事が多いので意識して摂るようにして下さい。
- ③歪みをなおす
- 身体が歪んでいると、血行が悪くなり、臓器や筋肉への栄養や酸素の供給がうまくいかなくなります。
カイロプラクティックで身体の歪みや関節のずれを正しい状態に戻したり、筋肉に溜まった疲れを揉みほぐしたりする事により、血行が良くなり身体を正常な状態に戻してくれるのです。
強いしびれや強い痛みを感じた際には、すぐに整形外科でのレントゲン検査で患部の状態を診断してもらいましょう。しびれや痛みの進行によっては、MRI検査での神経周辺の診断も必要になることもあります。
そうなる前に、日頃からまずは関節に負担をかけないような姿勢に留意したり、軽い運動で筋力を維持したり、あるいは食生活で健康を意識するなど、「予防」に努めることが何より重要です。
もちろん、今回コラムでご紹介したような症状を診断されてからでも、姿勢・運動・食事は有効な「対策」でもありますので、当院での骨格バランス矯正や姿勢アドバイスもあわせてお役立てください。
「姿勢アドバイス」「痺れ予防」「痺れ対策」「骨格バランス矯正」のことなら
国立駅前カイロプラクティック整体院へ