体のコラム

健康について考えるコラムです。お時間ある時にご覧ください。

睡眠について

 

OECDの調査で日本は先進国中で最短レベルの平均睡眠時間であり、社会的や文化的に睡眠時間が短い民族である事が伺えます。

ただ決して短眠で足りる遺伝子を持っているから短いわけではないので、慢性的な睡眠不足に陥っていると言えます。

 

 

睡眠の定義は

•行動停止
•外部刺激への反応低下
•覚醒する事ができる可逆的状態
•睡眠リズムやそれらを調節する明確な機構が存在する

 

とされ、産業革命が起こる100年ほど昔まではヒトは二相性睡眠(セグメント睡眠)と呼ばれる日が暮れてから数時間眠り日中にも数時間眠るというスタイルでした。

それが日中に継続的に働き続ける資本主義社会となりヒトの睡眠の形は変化しました。

そもそも論私たちヒトを含め動物はなぜ眠るのか?なぜ眠くなるのか?は未だに確かな答えは無く、「脳や身体を回復させる」という説も全て予想の域を越えない。(睡眠は休むという消極的なものではなく、常に活動し続ける能動的な過程であるので体や脳を休ませるというのは単に睡眠の持つ役割の1つであって、目的ではない。)

 

睡眠中に脳の機能は停止せずに、レム睡眠時には前頭葉や側頭葉の一部が覚醒時よりもむしろ活発になることで知られています。

中でも面白いのはレム睡眠時に後頭葉にある目で見た情報を処理する視覚野という領域が覚醒時よりも活発になるということ。目を瞑っていて物理的にものを見ているわけではないのに、見ているとき以上に情報を処理する領域が活発になっているなんてなんとも不思議ですね。

 

印象派で有名なフランスの画家ポール・ゴーギャンの残した言葉に「私は見るために目を瞑るのです」というのがありますが、比喩的な表現でもなんでもなくやはり先見の明のあった方だのかもしれませんね。

 

みなさんは睡眠しっかりとれてますか?